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知っておきたいタイヤのルール|分かりやすいタイヤ関連法律の話

2023/01/31


日常生活でクルマを使っている方は多いと思います。
今回は、クルマをお使いになられているあなたに向けた、タイヤのお話です。

まず、クルマの運転にはさまざまな法令(ルール)があります。
スピードを出し過ぎてはいけません!とか、ここでは一時停止しなさい!とかです。

今回は、そんなクルマに関連した法令(ルール)のうち、特にタイヤに関連したものにフォーカスを当てて深掘りしていきましょう!
安全で安心なカーライフを送るために、ぜひご一読くださいませ。

タイヤの残り溝は1.6mmがリミット

自動車に関する法令にはさまざまありますが、そのうちのひとつ「道路運送車両法」第三章の規定に基づいた、「道路運送車両の保安基準」があります。
……漢字ばかりが並んでいては、よく分からないですね。
簡単に表現すると「安全に運転するために、基準となるクルマのコンディション」についてまとめてあるものです。

そのなかで、タイヤについて
堅ろうで、安全な運行を確保できるものとして、強度、滑り止めに係る性能等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。 と記してありますが、これは一体どういうことなのか。


少しだけ平たく表現すれば「告示で定める基準」に適合したタイヤを使いなさいよ!」というワケですが、具体的に言えば「タイヤの残りミゾは1.6mm以上ないとダメです」ということです。

ちなみに、この残りミゾ1.6mm未満で走行すると違反になってしまい、違反点数2点と反則金9,000円(普通車)という、お財布にもハートにも響く罰則が課せられてしまいます。


タイヤの残りミゾが何ミリかを測るのには、デプスゲージというツールが必要ですが、タイヤ屋さんは持っていても、さすがに一家に一台というわけにはいきません。
それならどこで判断するかというと、この「残りミゾ1.6mm」を一目で判別しやすいように、各タイヤメーカーさんがタイヤに【スリップサイン】という目印を付けてくれています。

タイヤの側面にある目印(※△の印が多いですが、ミシュランのようにキャラクターを置く場合もあります)から、タイヤのトレッド面に目を移していって見てください。
主ミゾの中にボコッと出っ張っている部分はありませんか?
それが【スリップサイン】です。




タイヤの接地面は走行に伴って徐々にすり減っていくのですが、このスリップサインの高さまでミゾがすり減っていたら「残りミゾ1.6mm未満です!即交換!」というわけです。


また、スリップサインまですり減っているタイヤでは、車検も通りません。

と、ここまではサマータイヤの【スリップサイン】について紹介してきました。
これが、スタッドレスタイヤになりますと、またひとつ気をつけなければならない目印が登場するのですが、ご存知でしょうか?

スタッドレスタイヤには、サマータイヤでご説明した【スリップサイン】とは別に【プラットフォーム】と呼ばれる目印があります。
およそ、全体の半分程度のミゾが消耗したときに到達するもので、タイヤ側面の【↑】(矢印)で示されている位置のミゾの中ににプラットフォームはあります。


スタッドレスタイヤの場合は、このプラットフォームの部分が「告示で定める基準」であり、交換の目安となります。
それはすなわち、厳密にはプラットフォームを越えていると、スタッドレスタイヤとしては見なされなくなるということです。


そんな【スリップサイン】や【プラットフォーム】についてですが、ギリギリの状態ではタイヤとしての性能が少し落ちると考えられています。
安心・安全のドライブには、ギリギリまでの使用は避けたほうが良いように思います。

「そろそろ(スリップサインまたはプラットフォームが)見えそうだな」といった程度で、早めにタイヤを交換するようにしましょう。


凍結・積雪した道路を走るためのルール



ここからはさらに、冬の走行について深掘り!

道路交通法に「車両等の運転者は、次に掲げる事項を守らなければならない。」とあり、運転する人はこれら全部守りなさいよ!という項目がズラッと並んでいます。

そして、この項目を補足するような形で各都道府県による道路交通法施行細則(または施行規則)という、それぞれの土地にあったルールがあります。
そのなかで代表的なものが、積雪や凍結に関係したルール。

実はこのルール、都道府県によって表現が少し異なります。
愛知県と岐阜県を例に挙げましょう(※どちらも令和4年11月現在)。

  • 愛知県道路交通法施行細則(第七条第五項)積雪又は凍結のため滑るおそれのある道路において自動車(二輪のものを除く。)を運転するときは、タイヤ・チェーンを取り付ける等滑止めの措置を講ずること。
  • 岐阜県道路交通法施行規則(第十二条第四項)積雪又は凍結している道路において、自動車(二輪のものを除く。)を運転するときは、タイヤにチエンを取り付ける等すべり止めの措置を講ずること。
他の都道府県も含めて、言葉に違いこそあれど、意味はほぼ同じです(沖縄県のみ例外)。
つまり、積雪・凍結の道路は、滑り止めの措置をしなさいということです。


これに違反した場合は普通車の場合で6,000円の反則金が適用されてしまいます。
(交通規制の状況によっては、冬用タイヤ装着のうえでタイヤチェーンが必要になる場合があります)
それはすなわち「積雪・凍結路面でスタッドレスタイヤを履いてないと反則金!」ってこと。
想定外の降雪や凍結に見舞われることはありますから、冬の季節はスタッドレスタイヤを履いておきましょうということです。

タイヤのプロに任せて安心ドライブ


最後にもうひとつ。
タイヤ関係の整備不良で多い事象として、空気圧の不足が挙げられることはご存知でしょうか。

空気圧が適正でないと何が起こるか?
まずは燃費が悪くなったり、ハンドルの操作性が悪くなったり。
そして、最悪の場合はタイヤが走行中にバーストするなど、命に係わるトラブルの元になることだってあります。


ご自身のクルマの適正空気圧の数値がいくつか知りたい場合、純正タイヤでは運転席ドアを開けて、車体側に貼ってあるステッカーで確認できることが多いです。
ただし、車種によって場所が異なる場合がありますし、純正から交換している場合はタイヤによって数値が変わります。


そして適正の空気圧が分かったとしても、今現在、タイヤの空気圧がどれぐらいかを知るためにはエアゲージというツールで測る必要があります。
これらを考えると、今乗っているクルマのタイヤ空気圧が適正であるかどうかは、いっそのこと、プロに確認を頼んだ方が間違いないでしょう。
「エアチェックしてください!」とお声掛けいただければ、しっかりと確認させていただきますので。

タイヤに関することなら、お近くのU-ICHIBAN店舗でお気軽にご相談下さい。